2〜3歳
乳歯がそろうころの仕上げみがきと指しゃぶり
乳歯が20本そろう2〜3歳
歯ブラシを自分で持ちたがる一方で、仕上げみがきは嫌がるようになってくる時期です。
2歳を過ぎるころから3歳ごろにかけて、いちばん奥の乳歯が生えてきて、上下あわせて20本の乳歯がそろっていきます。前歯でかじり取って奥歯ですりつぶすという、大人と同じ食べ方がひととおりできるようになってきます。
自分でやりたい気持ちが強くなるのもこのころで、毎晩の仕上げみがきがひと苦労になると、保護者の方のほうが先に疲れてしまうこともあると思います。

2〜3歳の受診では、むし歯のほかに、歯ならびのもとになるあごの育ち方や、鼻で息ができているかどうかも見ています。食べるときの姿勢や、指しゃぶりなどのくせについてもお聞きします。気になることがあれば、一度ご相談ください。
乳歯のすき間が気になるとき
乳歯のすき間は、多くの場合は心配のいらないものです。すき間には、あごの成長にともなって少しずつできるもの(発育空隙)と、乳歯が並んだときからあるもの(霊長空隙)があり、どちらも次に生えてくる永久歯の場所に関わると考えられています。
永久歯は乳歯よりひとまわり大きく、前歯だけでも数ミリの差があります。乳歯がすき間なく並んでいると、そのぶん永久歯の並ぶ場所が足りなくなることがあります。そのため、乳歯の時期のすき間は、むしろあったほうがよいと考えられています。気になるときは、生えかわりの時期に合わせて様子をみていきます。

すき間があるお口
すき間があると、食べかすが挟まりやすくなります。

すき間が見あたらないお口
将来、永久歯が並びきらないことがあります。いますぐ何かをしなくてもよいので、生えかわりを見ながら、必要になったときにすぐ相談できるようにしておきます。

歯と歯のあいだのむし歯
2〜3歳のむし歯は、奥歯どうしが接する面から始まることがあります。歯ブラシの毛先が届きにくい場所なので、仕上げみがきのときに1日1回、糸ようじ(フロス)を通すようにしてみてください。
指しゃぶり・おしゃぶりのやめどき
続いている理由も、お口への影響の出方もお子さんによって違うので、何歳までにやめるべきという線引きは、当院では一律にはお伝えしていません。
指しゃぶりが長く続いたときの歯への影響
指やおしゃぶりを吸う力が毎日くり返しかかると、上の前歯が前に傾いたり、上下の前歯のあいだにすき間が残ったりすることがあります。舌の位置や飲みこみ方のくせにつながることもあるといわれています。
影響の大きさは、吸う時間や強さによって変わります。お口を見せていただいたうえで、やめ方を考えたほうがよいかどうかをお伝えしています。
指しゃぶりの減らし方
指しゃぶりは、お子さんが気持ちを落ち着けるための方法でもあるので、強く叱ってやめさせようとすると、かえって指を吸いたい気持ちが強くなることがあります。退屈なときのように、ほかのことで置きかえやすい場面から、手をつないだり遊びに誘ったりして減らしていきます。
眠りにつくときの指しゃぶりは、最後まで残りやすいものです。寝るときだけになっているのであれば、もうかなり減ってきているので、焦らずに次にどうするかをご相談ください。
※おしゃぶりをいつまで使うかも、お子さんの様子やご家庭の事情によって変わります。年齢の目安だけで決めずに、一度お口の状態を見せてください。
2〜3歳の口ぽかんと鼻づまり
くちびるが閉じにくい状態は、口唇閉鎖不全と呼ばれています。
口が開いたままの時間が長いと、口の中が乾きやすくなり、むし歯や歯ぐきの炎症が起こりやすくなるといわれています。口で息をする習慣は、あごの育ち方や舌の位置にも関わります。
口ぽかんに関わるふだんの様子
- テレビを見ているとき、くちびるが開いたままになっている
- 食べているときに、くちゃくちゃと音がする
- 眠っているときに、いびきをかいたり口が開いたりしている
- 朝起きたとき、お口の中が乾いている
- 鼻がつまっていることが多い
- 飲み込むときに、舌が前に出てくる
- 上くちびるが乾きやすい、または荒れやすい
- 食事に時間がかかる、または丸のみになりがち
いくつか当てはまっても、すぐに治療が必要になるとは限りません。鼻がつまっている状態が続いているようでしたら、先に耳鼻咽喉科で診ていただくことをおすすめします。鼻が通ってからのほうが、口を閉じる練習に取り組みやすくなります。当院では、くちびるや舌のトレーニング(MFT)をご案内しています。4〜5歳ごろにお口の機能の弱さが見られるときに、始めることを検討します。
仕上げみがきを嫌がるときの進め方
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ひざの上であお向けになる練習
はじめは歯ブラシを持たずに、ひざの上であお向けになる練習だけをします。絵本を読んだり歌をうたったりしながら、ごろんとしても痛いことはないと覚えてもらいます。
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夜の1回は大人が仕上げる
1日に何度も完璧に磨こうとすると、お子さんも保護者の方も苦しくなります。夜の1回だけは大人が仕上げると決めておくほうが長く続きますし、朝は本人にまかせてもよいと思います。
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上の前歯と奥歯のみぞから磨く
2〜3歳では、上の前歯のあいだと、奥歯のかみ合わせのみぞにむし歯ができやすいので、時間をかけられない日はこの2か所を先に磨きます。
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最後にフロスを通す
奥歯どうしが接してくると、歯ブラシだけでは届かない面ができます。嫌がるうちは、いちばん奥の1か所に1往復通すだけでも構いません。
上くちびるの内側には、上唇小帯という痛みを感じやすいすじがあります。ここに歯ブラシが当たると強く嫌がるので、人さし指でそっと押さえて守りながら磨くと、抵抗が少なくなることがあります。うまくいかない日があっても、翌日にまた磨いてあげてください。
フッ化物入り歯みがき剤の濃度と量
フッ化物(フッ素)には、歯の表面を溶けにくくしたり、ごく初期のむし歯が元に戻ろうとするはたらきを助けたりする性質があるといわれています。年齢に合った濃度と量を守って使っていただきたいので、ご家庭では、4つの学会が合同でまとめた次の目安を参考にしてください。
| 年齢の目安 | フッ化物の濃度 | 1回に使う量 |
|---|---|---|
| 歯が生えてから2歳まで | 900〜1,000ppmF | 米粒ほど (ごく少量) |
| 3〜5歳 | 900〜1,000ppmF | グリーンピースほど |
| 6歳から | 1,400〜1,500ppmF | 歯ブラシに1.5〜2cm |
※4学会合同「フッ化物配合歯磨剤の使用方法」(2023年1月1日)による目安です。2〜3歳は、ちょうど量の目安が切りかわる時期にあたります。
うがいがまだ上手にできない時期は、歯みがき剤を吐き出させたあと、強くすすぎすぎないほうがフッ化物が口の中に残りやすいといわれています。歯科医院で行うフッ化物塗布では、ご家庭で使うものより濃度の高いものが、歯科医師や歯科衛生士の管理のもとで使われます。当院でも行っていて、保険で受けられます。釧路市のフッ素塗布無料受診券(1歳8か月から4歳になる日まで)もお使いいただけます。ご家庭での使い方で気になることは、ご来院のときにおたずねください。
この年齢のお子さんは歯科医院を怖い場所として覚えてしまうこともあるので、難しそうなときは、その日はそこで終わりにします。泣いてしまっても構いません。初めてのお子さんには、使う道具を見せて、触ってもらってから始める進め方(Tell・Show・Do)で、無理に治療を進めないようにしています。
お子さんには、歯科衛生士が中心になって関わっています。ご予約は、WEB予約またはお電話(TEL 050-1792-9421)で承ります。
よくいただくご質問
乳歯はどうせ生えかわります。多少のむし歯は大丈夫でしょうか?
乳歯のむし歯も、そのままにせず早めに診せてください。乳歯は永久歯にくらべてやわらかく、むし歯の進み方が早いといわれています。また、乳歯の根の先で炎症が続くと、その下で育つ永久歯に影響が出ることもあると考えられています。
仕上げみがきは、何歳まで必要ですか?
おおよその目安は、小学校の中学年くらいまでです。自分で歯ブラシを動かせるようになっても、奥歯まで毛先を届かせるには手先の細かい動きがいりますし、磨けたかどうかを自分で確かめるのも難しいので、それまでは大人が見てあげてください。手先の器用さには個人差があるので、終える時期は年齢だけでは決められません。奥歯のみぞや歯と歯のあいだまで磨けているかを見ながら、できている場所から少しずつ手を離していただくのがよいと思います。
矯正の相談は、2〜3歳では早すぎませんか?
2〜3歳でもご相談いただけます。まだ装置を使う時期ではないので、あごの育ち方や飲みこみ方、姿勢などを見ておく段階です。当院の小児矯正は取り外しのできる装置が中心で、できるだけ歯を抜かず、痛みの少ない方法を選ぶことを前提にしています。矯正のご相談は500名以上の方にご利用いただきました(2018年9月〜2023年8月時点)。
あわせてご覧ください
このページは、一般的な情報をご紹介するものです。お口の状態には個人差があり、書かれていることがすべての方に当てはまるわけではありません。気になる点がありましたら、歯科医師にご相談ください。
掲載している写真には、イメージ写真を含みます。症状の説明に使っている写真は、実際の患者さんではありません。
医療法人社団愛北 オーク歯科クリニック(北海道釧路市昭和中央4丁目18-1 イオンモール釧路昭和店1F)


